祖母との時間
先日、今年から都内の施設に入った祖母の所へ母親と行ってきた。
母方の祖母以外は空へ旅立ってしまった。
だから尚のこと、会える時間というのは貴重だ。
コロナ禍に加え
祖母の体調面などもあり
会うのは約1年半ぶりだった。
会った時
久しぶりということもあったが
幾分か祖母は小さくなっていた。
だけど、相変わらずのお喋り好き。
マシンガントークは健在だった。笑
祖母と母親の親子トークが始まると
僕が入る隙がない。笑
ただただそれを聞くという役回り。
だけどそれが苦にはならない。
施設の中でも、ひとつの社会があるようで
「〇〇さんったら、グチグチ不平不満ばかり言ってるのよ。悪いことは忘れて、良いことだけ覚えていればいいのにねぇ。」と
集団生活となれば色々な人がいるようだ。笑
会う度に必ず話してくれることがある。
それは《僕が産まれた日》のことだ。
今回も
「拓ちゃんが産まれた日はね…」
という枕詞のようなお決まりのフレーズ。
それを聞く度に母親と目が合う。笑
「嫌だぁ〜。またそれ話すの〜？笑」と
母親がツッコむ。
その制止などお構いなく
「おじいちゃんなんてね、会社休んじゃったんだから」と話は続いていく。
何回この話を聞いただろうか。笑
この話を聞いている時
祖母が噺家さんのように見える。笑
話の構成、間など
聞き過ぎて覚えているくらいだ。
これだけ聞いているのに
嫌な気持ちは一切ない。
むしろ求めている自分がいる。笑
それは祖母が本当に嬉しそうに
話してくれるからだと思う。
祖父母にとって僕は初孫だった。
出産後2〜3週間は帰宅せずに
祖父母の家でお世話になったそうだ。
祖父が仕事から帰るや否や
「拓真はいるのか!?」と居間へ駆け込んで
「どこにいなくなるのよ！笑」と
毎日、母親がツッコんでいた。
そんな話も毎回聞く。笑
どうして毎回話すのだろうか。と
思っていたけれど
この日その答えがより鮮明になった。
それは冒頭で祖母が言っていた
《悪いことは忘れて、良いことだけ覚えていればいい》
この言葉を聞いた時
僕が産まれた日のことを
本当に心の底から喜んでくれたんだなぁ。と感じた。
聞いている時に初めて
胸が熱くなってしまった。
「人が1番悲しいことは忘れられてしまうこと」
ある方の言葉だが、本当にそう思う。
もしも祖母がその記憶を忘れてしまったら。
来年で90歳。
年齢的な問題で
本人も悪気はないにも関わらず
不本意な形でそんな日が訪れる
可能性も0ではない。
だけど大丈夫。
僕はしっかり覚えているから。
あなたが嬉しそうに話すあの表情も。あの声も。
忘れないから。
また会いに行くよ。
だからまた聞かせて欲しい。
何度も。何度でも。
【小林拓真Info】
♪ L I V E 情 報 ♪
2023年11月12日(日曜）
カフェ・ド・アクタ定期LIVE「つなぐ歌 つながる場所」Vol.12
▼時間
Open 13:40
Start 14:00 (End 15:30)
※準備などありますので、Open時間の厳守を宜しくお願い致します。
(早すぎる時間はお控え頂くようご理解を宜しくお願い致します)
▼料金
3000円(1ドリンク付)
ライブ後のお茶会、15:30～16:30にてご提供
▼お店詳細
▼ご予約方法
①カフェ・ド・アクタに直接ご来店
②kobataku0301@gmail.comまで
件名に「11月12日LIVE」とし
お名前、ご予約数を記入の上メール
・2022年9月1日 Wデジタルシングルリリース（言葉＆家族という帰る場所）
・Spotify、Apple Storeなどでサブスク配信中
ダウンロードはコチラから
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